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なぜいま、
新創監査法人なのか。

2023年7⽉から、⼤⼿監査法⼈でパートナーを務めていた加藤達也さんと⾼津知之さんが、新創監査法⼈に参画しました。なぜ⼤⼿監査法⼈から中⼩監査法⼈への転職を考えたのか、新創監査法⼈にどのような⼒を注いでいくのかお伺いします。

加藤達也

1986年、慶應義塾大学商学部卒業後、大手自動車メーカーに入社。1989年、中央新光監査法人(後の中央青山監査法人)入所。あらた監査法人(後のPwCあらた有限責任監査法人)に移籍後、パートナーとして監査業務に従事。この間、日本公認会計士協会役員に就任(2007年-2022年)。2023年、定年退職を機に新創監査法人に参画。

高津知之

1996年、早稲田大学商学部卒業後、朝日監査法人(現あずさ監査法人)入所。2005年-2009年、ASBJ(企業会計基準委員会)に出向し、「棚卸資産の評価に関する会計基準」や「セグメント情報等の開示に関する会計基準」の開発に関与。監査法人に帰任後、パートナーとして監査業務と品質管理業務に従事。2023年、新創監査法人に参画。

なぜ新創監査法人へ?

⾼橋
まず加藤さんと⾼津さんから、これまでのキャリアと新創監査法⼈に参画いただいた動機をお話いただけますか。
加藤
私は大学卒業後、大手自動車メーカーで1年間、経理で監査を受ける立場を経験した後、公認会計士を志して平成元年に中央新光監査法人(後の中央青山監査法人)に入所しました。その後、あらた監査法人(後のPwCあらた有限責任監査法人)に移籍してパートナーとなり、今年60歳で定年退職しました。通算34年間、建設業、石油元売業、自動車関連業などの監査をして、また15年間、日本公認会計士協会(以後、協会)の役員として、業界の成長や発展を見据えた業務に従事しました。大学の先輩でもあり協会活動を共にした柳澤先生に今回退職するに当たってご相談させていただいたところ新創監査法人へのお声がけをいただき、私の経験が役に立てばと思い参画させていただきました。
⾼津
私は1996年に朝日監査法人(現あずさ監査法人)に入所しました。製造や商社を中心に監査業務を行い、2005年から4年間 ASBJに出向しました。法人に戻った後は、監査業務に加えて本部の品質管理系の業務を行ってきたのですが、数年前から、このまま大手監査法人でキャリアを終えるだけの会計士人生でいいのか? と悩んでいました。転職するのであれば、転職した会社でも最低10年はしっかり仕事をしたいと思い、ギリギリまで考えて、50歳目前で転職を決意しました。

転職先としては中小監査法人を考えていました。大手監査法人や準大手監査法人では、わざわざ転職する意味がありませんので。いくつかの中小監査法人を検討する中で、新創監査法人のウェブサイトにたどり着き、協会活動でご一緒させていただいた柳澤先生が事務所の代表を務められていて、先生の明るく、ポジティブなお人柄を思い出しました。さらに、ASBJ時代にお世話になった加藤厚さんと布施伸章さんが事務所のアドバイザーになられていることに気付きまして、これは是非と面接に応募して、2023年の7月から新創監査法人でご一緒させて頂くことになりました。

※ASBJ
企業会計基準委員会/⽇本における会計基準の設定主体。
公認会計⼠、財務諸表作成者、アナリスト、⼤学教授など10数名の委員で構成されている。

大手から見た中小のイメージは︖

⾼橋
お⼆⼈はずっと⼤⼿監査法⼈にいらっしゃったのですが、中⼩監査法⼈のことはどのように⾒られていましたか︖
加藤
大手監査法人にいると、情報はグローバルファームから来るし、それに対応することが全てですから、自分の法人のことしか考えていないというのが本音です。ですから、中小監査法人のことはほとんど知らないというのが実情です。

ただ私は、協会活動の中で中小監査法人に関しての施策推進の議論にも加わりましたし、監査業務の審査で品質が問題となった中小監査法人もいくつか見てきました。一方で、中小の方が一つにまとまっていて楽しそうという印象も受けていました(笑)。
⾼津
私がいた法人も同じで、自分の事務所の監査マニュアルを考えていればいいので、正直、協会が出す監査基準報告書もあまり意識していませんでした。大手が提携しているグローバルネットワークの監査マニュアルは、国際監査基準に従っていますので、それに従った監査を実施していれば、協会の監査基準報告書にも対応できているという認識でした。

中小監査法人に対する知識もそれほど持っていなかったのですが、この数年、企業も大手監査法人から中小監査法人に変更する動きがあり、協会も中小監査法人にもっと役割を担って欲しいという雰囲気を出してきましたので、これから中小監査法人の活躍の場は増えるだろうなと感じていました。ただグローバルネットワークがない中で、中小監査法人はどうやって監査をやっていくのかな、という興味も持っていました。
⾼橋
私たちは、協会の監査基準報告書や実務指針を基本に⾃分たちでマニュアルをつくっています。中⼩監査法⼈もこれから情報開⽰が進んでいきますので、きちんと我々の⼿法をアナウンスしていきたいと思います。

※国際監査基準:International Standards on Auditing (ISA)

監査の⾯⽩さはどこにあるのか

⾼橋
今回リクルートで、「なぜ監査が⾯⽩い⼈と⾯⽩くない⼈がいるんだろう」とメッセージを出しました。最近、若⼿の監査離れが問題になっていますが、我々としては監査の魅⼒を伝えて、「監査が⾯⽩い⼈は早く成⻑するよ」と伝えていきたい。お⼆⼈は監査の⾯⽩みをどこに感じていらっしゃいましたか︖ また監査離れをする若⼿の気持ちをどのように捉えていらっしゃいますか︖
加藤
私は監査が面白いからずっと監査業務に従事してきました。なぜ面白いかというと、この監査が面白い人のサイクルの中の『クライアントに提案、議論、説得』の部分になりますが、我々が監査業務を通じて企業に役立つ情報を提案することで、企業の成長につながっていく実感がありました。その中では企業の方から感謝されることもあり、企業の成長に我々は不可欠だという自負や自分の存在価値を感じることができました。
しかし最近はクライアントと対面で話す機会も減り、そうした喜びを知らない人が多いと感じています。現在監査現場の中心的存在で後輩を指導する立場である40歳代の皆さんでも、提案することを教えられていない人は多くて、当然若手にもそれは継承されていない状況です。だから最終的に価値を生み出す、感謝される監査を教えられていない若手が、提案や議論がない監査を面白くないと感じるのは当然だろうと思います。
⾼橋
独立性が厳しく言われるようになって、アドバイスをしにくくなった頃から業界が変わりましたね。一方で作成しなければいけない調書が増えて繁忙になり、議論したり伝承しなければいけないことができなくなったということもあります。
加藤
それはやりようですよね。独立性を遵守して監査の品質を高めて、同時に企業にも付加価値を与えられるのに、付加価値の付与の部分をやらなくなってしまった。ある意味、サボったツケが回ってきて、監査のいいところをこの業界が失いつつあるのではないかと思います。ただ中小監査法人ではそれを残すことは可能だと思うので、そのような視点で皆様とともに生き生きとした監査法人をつくりたいです。
⾼橋
新創はそれが出来てきていたと思いますが、改めて今後も、ぜひそうしたいと考えます。最近、世間で「経営者ディスカッション」が経営者に評判が良くないと聞きます。監査基準委員会報告で用意された質問をするだけで、経営者からすれば何の学びもないと。
加藤
それも監査人の勉強不足だと思います。会社の人以上に会社のことを理解している監査人はどれだけいるでしょうか。調べればいくらでも調べられるし、会社の方から話を聞くこともできる。それを踏まえて経営者と対峙しなければいけないのに、そういう準備をしないから通り一遍の基準そのものの質問しかできないのです。Win-Win の状況をつくれていない監査人が多いと思います。
⾼橋
うちは経営者ディスカッションの場に若⼿を書記として同席させています。そこで業務執⾏社員がどのような話をするのか、⾒て学んでもらう。ああいう話ができるようになりたいと、若⼿が思える上司であろうとパートナーも⼼がけています。
⾼津
大切なことですよね。経営者ディスカッションも、毎年、監査基準でやらなければいけないから実施するだけでは、何のためにやっているのかわからないし、面白くないです。私は監査の面白さは、考える機会があるかどうかだと思います。

監査法人に入社して、 1年目は過去の監査調書の真似をするだけで精一杯かもしれませんが、2年目、3年目になったら、漫然と去年と同じことをするのではなく、なぜそれをするのか、こうしたらもっと効率的・効果的なのではないか、と考える。新しい会計基準や監査基準が出てきたときも、どうしたら効率的、効果的に新しい基準に対応できるのかを考える。そうして自分で考えたやり方でうまくいって、事務所の同僚やクライアントの担当者から感謝される。こうした経験をすることで、監査は楽しくなっていくのだと思います。そういう意味では、自分たちで一生懸命考えることが上司から奨励される、周りから感謝もされるという事務所の雰囲気は大切だと思います。

新創監査法⼈の未来

⾼橋
新創監査法人が目指してきたのは、まず個人の顔が見える、個人を尊重する法人であることです。我々は、監査法人という組織ですけれど、一方、公認会計士は独立した自由業ですから、一人ひとりに輝いて欲しいというのが根底にあります。ですから、お互い顔と個性が分かり合える「100人ぐらいの規模を目指そう」と事務所を運営してきました。ですから、働き方も一律ではなく、たとえば出産後の女性ならば4時で仕事を終えるとか、仕事をしながら大学院に通うとか、本人の希望に合わせて業務を調整して、個人の価値観や自主性を尊重しています。

一方で「品質管理」は、これなくしては語れないぐらい徹底してきました。我々の規模は、一つでも事故が起きれば事務所が吹っ飛んでしまうという危機感を皆が共有しています。早くから品質管理担当のパートナーを置いていますし、協会の品質管理レビュアーだった方に加わっていただいたり、加藤厚さんや布施伸章さんにアドバイザーで入っていただいています。

お二方はまだ入所して3週間ですが、新創監査法人の特徴はどのように感じていらっしゃいますか。
加藤
一番違いを感じているのは、ワンフロアですから全体を見渡せる、皆様の顔が見えるという環境です。これは部門だけでも何百人もいて知らない人だらけの大手法人とは全く異なります。この環境は監査業務にはとてもいいと思います。
⾼津
私もワンフロアで構成員全員の顔が見えるところでの業務は、とても新鮮で、新しい職場にきたなと感じています(笑)。大手監査法人にはない雰囲気だと思っていました。品質管理については、これまでも意識されてきたというお話ですので、事務所の皆さんと色々と話し合いながら、4月から施行されている改正公認会計士法の要求をクリアーできるような体制を整えることができれば、と思います。
⾼橋
これから規模も⼤きくしなくてはいけないと考えていて、近い将来、売上規模で1.5倍から2倍にしたい。上場企業の数も増やして、学校法⼈を中⼼とする⾮営利も同じぐらいの割合で増やしていけたらと思っています。それから業務の国際化も⾒据えて、⼈材の育成も必要だと感じています。
⾼津
規模を大きくしていくためには、グローバルへの対応はこれからの課題だと思います。私も一緒に考えていきたいです。
加藤
私は新創監査法人に入ってくる人には、「パートナーになってサインをする」という志を持っていただきたいと思います。最近の若い世代の方の中には「監査は一通りやった」と言って2、3年で辞める人がいますが、2、3年では一通り経験したとは言えないです。パートナーになって、監査責任者として監査報告書にサインして、その責任を負ってはじめて監査業務というものが理解できるのであり、その重みや価値がわかるのだと強く思います。
⾼橋
柳澤もサインナーになってはじめて公認会計⼠だとよく⾔っています。もちろんサインナーになることだけが公認会計⼠の道ではありませんが、せめて5年から10年は⼀⽣懸命監査をやって、監査を極めていただきたいというのが我々の思いですね。加藤さん、⾼津さんには存分に経験を新創監査法⼈に注⼊していただいて、若⼿が監査を⾯⽩いと思えるステージをつくっていきましょう。

若⼿へのメッセージ

加藤達也

私はこの業界に入ってくる、入ってきた若い方には(自分への戒めもかねて)以下をアドバイスするようにしています。まず常に最新の知識で武装するために常にどん欲に学ぶこと(会計や監査のことのみならず、社会のことすべて)、次にコミュニケーション力をつけること、そして公認会計士業界以外の方と幅広く交流して広い視点から自分のポジションや強み・弱みを認識すること、の3点です。新創監査法人ではこの3点をブラッシュアップできる環境を用意していきたいと思っています。

⾼津知之

私は、これから数年は「中小監査法人の成長期」だと思って大手監査法人から転職しました。日本の証券市場を支える監査法人の役割はますます重要になっており、中小監査法人への期待はますます高まるはずです。新創監査法人も、こうした期待に応えていく必要があります。まさに、これから新しいものを作り上げる挑戦ができます。是非、新創監査法人で一緒にチャレンジしましょう。

⾼橋 克典

「鶏口となるも牛後となるなかれ」。組織としては大きくないですけど、早くチームのリーダーになり、組織のトップになって社会に関わっていかないか、という気持ちです。個人と組織が両立するのが新創監査法人の特徴です。あなたの魅力を開花させるために、ぜひ門を叩いてください。

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