監査法人の個性があらわれる 監査品質を高めるための対応
「監査の現場からの声」-監査品質を高めるために- 監査の品質に関する研究会編
「なぜ粉飾決算を見つけられないのか」「監査品質とは何か」といった本質的な疑問を考察する本が出版されました。町田祥弘青山学院大学教授を部会長とした日本監査研究学会の「監査の品質に関する研究会メンバー」が編集。新創監査法人の相川代表パートナーも執筆に参画しています。
本の第Ⅱ部では「監査法人のガバナンス・コード」への対応について、大手4法人、太陽有限責任監査法人とともに新創監査法人も取材を受けました。“高い水準の監査品質の確保”という目的は同じでも、数千人規模の監査法人と数十人規模の監査法人では経営方針及び経営体制が異なります。新創監査法人は、「監査法人のガバナンス・コード」を採用していませんが、あえて採用しない理由と監査品質に関する取り組みを述べています。大手監査法人とは違う新創監査法人の監査品質の特徴が理解できる一冊です。
なお第I部の「監査品質とは何か」では、企業及び投資家から見た監査品質を考察し、それは監査人・監査チームの「性能」と「伝える力」の総和であると定義づけています。当法人においても、監査品質は監査法人の理論だけではなく、財務諸表作成者及び利用者の視点からも捉えるべきと考えており、非常に共感できる内容です。