監査難民問題に影を落とす「報酬依存度」の規制強化
柳澤義一統括代表は「ACCOUNTING企業会計」に寄稿し、「報酬依存度」の規制強化により今後予想される問題及び解決策について提言しました。
日本公認会計士協会(JICPA)は、すべての公認会計士が遵守すべき規則として『倫理規則』を制定しています。この『倫理規則』は、国際会計士連盟の倫理基準審議会(IESBA)が策定する『IESBA倫理規定』を基に日本の法令等を考慮して作成されており、そのため『IESBA倫理規定』の改定が行われると、協会の『倫理規則』も改定されることとなります。
今回の「報酬依存度」の規制強化(報酬依存度が5年連続で15%を超える場合は、監査人は強制辞任)は、『IESBA倫理規定』の改定を受けJICPAも改定を行いますが、実はJICPAはこの改定に反対意見を表明していました。その意見が通らず改定に至ってしまい、今後さまざまな問題が発生することが予想されます。